基礎から学ぶBtoBマーケティング!基本戦略と成功へ導く6ステップを紹介

BtoB

「BtoBマーケティングって何から学べば良い?」
「実際にマーケティングを実施する時に気をつけることは?」
「マーケティングに成功した企業は、実際にどんなことをしていたのか?」

企業の業績アップには、適切なマーケティング戦略が不可欠です。

しかし、「BtoBマーケティングをどう進めれば良いかわからない」と困った経験はありませんか?

本記事では、次の4つの観点から「BtoBマーケティングの戦略」について解説しています。

  • BtoBマーケティングの概要
  • マーケティング戦略の軸となる「4つの型」
  • BtoBマーケティングを成功させる「6ステップ」
  • マーケティングの成功企業が行った「3つの共通点」

本記事を読むことで、基礎知識だけでなく、マーケティングの実務プロセスも学べ、自社の売上に貢献できます。

ぜひご覧ください。

BtoBマーケティングとは?

BtoBマーケティングとは?

「BtoB(=Business to Business)」とは、「企業を顧客として製品やサービスを販売するビジネス」のことです。

あなたがBtoBマーケティングに関わることになった場合、まずは「BtoC(=Business to Consumer)」との違いや、戦略の重要性を理解しておかなければいけません。

そこで、本項目は以下の2点を中心に「BtoBマーケティングの概要」を解説していきます。

  1. 「BtoB」と「BtoC」の違い
  2. BtoBマーケティングが重要視されるようになった理由

ひとつずつ解説していきますので、チェックしてみてください。

「BtoB」と「BtoC」の違い

「BtoB」と「BtoC」では、「顧客対象」や「成約までの期間」などが異なります。

項目BtoB
(事業者向けビジネス)
BtoC
(消費者向けビジネス)
顧客企業や組織一般消費者
成約までの期間長い短い
製品やサービス内容専門的かつ高価格一般的で手頃な価格
購入の動機「合理的理由」が多い
・業務の効率化
・コスト削減 など
「感情的な理由」が多い
・他人からよく見られたい
・楽しい思いをしたい など
互いの関係性長期的短期的

BtoBマーケティングの施策を立てるうえで最も注意すべき点は、成約までに長い時間がかかることです。

1つの項目を決定するのにも多くの人や部署が関わるため、成約完了までに半年から1年以上かかることも珍しくありません。

BtoBマーケティングが重要視されるようになった理由

BtoBマーケティングが重要視されるようになった理由は、SNSやインターネットの普及により、顧客側の購入プロセスが変化したためです。

インターネット普及前後における、マーケティング内容の変化について


購入プロセスの変化により、企業側も営業方法の効率化を迫られました。

こうして、データを用いた効率的な営業戦略である「マーケティング」という考えが重要視されるようになったのです。

BtoBマーケティング戦略の軸となる4つの型

BtoBマーケティング戦略の軸となる4つの型

マーケティング戦略を決定するには、次の4項目を軸に考えることが重要です。

  1. 「何をするのか?(Objective)」
  2. 「誰に売るのか?(Who)」
  3. 「提供する価値は何か?(What)」
  4. 「どのように届けるのか?(How)」

ひとつひとつ、順番に解説していきます。

①「何をするのか?(Objective)」:「目的」を設定する

マーケティング戦略を立てる際は、最初に「目的」を決定しましょう。

目的を明確にしないと、その後の戦略立案や実行の段階で無駄が生じてしまいます。また、戦略に関わるチームの足並みを揃えることも難しくなるでしょう。

適切な目的を設定するコツは、次の3つです。

  1. 具体的な数値目標を掲げる
    • 例:来期の売上を前期比20%アップさせる
  2. 目的達成に必要な活動計画を立てる
    • 例:Webサイトの滞在時間を10%延ばすための対策を取る
  3. 挑戦的だが達成可能な目標を設定する
    • 例:過去最高売上を更新する

明確な目的設定こそが、以後のマーケティング戦略の土台となります。

あやふやな内容ではなく、クリアなゴールを見据えた内容を設定しましょう。

②「誰に売るのか?(Who)」:「ペルソナ」を設定する

目的が設定できたら「誰に売るのか?」を決定しましょう。

成約率を上げる最も効率の良い方法は「必要な人に」「必要な物を」売ることです。

そのためには、以下の項目を分析しながら「誰に売るか」、つまり「仮想顧客(ペルソナ)」を設定していきます。

ペルソナ設定時の調査項目
①顧客の属性:年齢、性別、業界、企業規模など

②顧客ニーズ:解決したい課題・製品の購買意欲・予算感

③自社の強み:自社製品の強み・解決できる課題・競合と差別化できるポイント

④競合他社の情報:競合の製品情報・自社製品が勝っている部分

「ペルソナ」を設定しない場合のデメリットは以下の5点です。

  1. 無駄な広告費や人件費を使ってしまう。
  2. 営業担当者が的確な提案をできず、成約率が下がる。
  3. 競合他社との差別化ができない。
  4. 投資金額に見合った成果が得られなくなる。
  5. 顧客満足度が低下し、顧客離れを引き起こしやすくなる。

「ペルソナ」を設定し、ターゲット顧客を絞り込むことで、こうしたデメリットも避けやすくなります。

今後のマーケティングをスムーズに進めるためにも、ペルソナは必ず設定しましょう。

③「提供する価値は何か?(What)」:「ベネフィット」を設定する

ペルソナを設定したら「顧客に提供する価値(ベネフィット)」を設定します。

特にBtoBマーケティングにおいては、設定するベネフィットは慎重に決めなければいけません。

なぜならBtoBとBtoCでは、求めるベネフィットが異なるためです。

顧客求めるベネフィット
企業(BtoB)「機能」や「性能」を重視する
・業務を効率化したい
・コストを削減したい
・リスクを回避したい など
個人(BtoC)「欲求」や「利便性」を重視する
・自分をよく見せたい
・楽をしたい
・感動したい など

BtoBの顧客は「業務の効率化」や「収益アップ」といった、企業経営に直結するベネフィットを重視します。

そのため、顧客の業種やビジネスモデルなどを理解したうえで、具体的かつ実用的なベネフィットを提示することが重要です。

顧客ニーズを満たすベネフィットを提示するには、自社製品の強みを分析し、提供する価値を把握しなければいけません。

顧客ニーズを満たす最も強い「価値」を分析し、戦略の方向性を絞り込んでいきましょう。

④「どのように届けるか?(How)」:「4P」を設定する

ペルソナとベネフィットを決定したら、最後に「届ける手段」を設定します。

「届ける手段」の検討時には、「4P」と呼ばれる要素を軸に考えましょう。

【マーケティングにおける「4P」】

  • 製品(Product)
    • 顧客に届ける製品やサービス
  • 価格(Price)
    • 顧客の予算や市場規模に合わせた価格
  • 販路(Place)
    • 販売する場所や方法
  • 販促(Promotion)
    • 製品情報の伝え方

「4P」を検討することで、自社の製品やサービスを効果的に届ける方法が見えてきます。

顧客への価値提供を最大にするためにも、すべての要素を丁寧に検討し、最適な組み合わせを探しましょう。

BtoBマーケティングを成功させる6ステップ

BtoBマーケティングを成功させる6ステップ

実際のBtoBマーケティングでは、次の6ステップに沿って進めていくのが一般的です。

  1. 市場を調査する
  2. コンテンツを準備する
  3. 見込み顧客を集客・育成する
  4. 優良な見込み顧客を選別する
  5. 商談・契約する
  6. リピーターになってもらう

ひとつひとつ、詳しく解説していきます。

①市場を調査する

BtoBマーケティングを始める際は、市場調査を最初に実施しましょう。

市場調査はマーケティング施策の土台となる、もっとも重要な作業です。

まずは、過去の営業実績を振り返り、成約に至ったケースを分析していきましょう。

分析すべき項目は次の5つです。

分析項目内容
成約プロセス見込み顧客の獲得方法商談に至った経緯 など
顧客属性年齢、性別、役職、業種 など
反応したコンテンツWebサイト、メールマガジン、セミナー・イベント など
販売チャネル対面営業、ECサイト、代理店経由 など
費用対効果マーケティング費用と売上との比較

これらの分析結果を元に、もっとも成約率の高い想定顧客(=ペルソナ)を設定しましょう。

市場調査が完了したら、次のステップであるコンテンツの準備に移ります。

②コンテンツを準備する

顧客に最適なコンテンツは、成約の「場所」や「手段」によって変わってきます。

【WebサイトやLP(=ランディングページ(※1))での成約が多い企業の場合】
・製品やサービスの特長を解説したWebサイト
・費用や機能の比較表
・利用者の声を掲載したページ など

【対面営業での成約が多い企業の場合】
・製品デモや導入手順を解説した動画コンテンツ
・業界セミナーでの実演
・製品カタログなど印刷物の充実化 など

自社のコンテンツは見込み顧客に対する「顔」となる重要な存在です。

顧客の興味や関心を惹きつけ、自社の魅力が伝わるコンテンツ作りに注力しましょう。

※1:LP(ランディングページ)
広告やSNSからの訪問者に製品やサービスを紹介するWebページのこと。
製品購入や申し込みを促す目的で作成する。

③見込み顧客を集客・育成する

顧客の集客と育成は、「商談・成約」に繋げるための重要なプロセスです。

適切な集客・育成が行われないと、成約率の高い「優良な見込み顧客」を選別できません。

まずは、以下の4つの方法を用いて集客しましょう。

・検索サイトからの訪問者数を増やす対策を取る
・メールマガジンを配信する
・イベントやセミナーを開催する
・SNSで情報発信する

集客できた見込み顧客に丁寧な対応を継続することで、優良な見込み顧客へと育成していきます。

ここで重要なのは、集客・育成の最終目的が「商談・契約」であることを忘れないことです。

「商談・契約」へ繋がる顧客を集客・育成し、次の「見込み顧客の選別」をしていきましょう。

④優良な見込み顧客を選別する

一定数の見込み顧客が獲得できたら、商談に繋がりやすい優良顧客を選別する段階に入ります。

選別の際の注意点は、見込み顧客の購買意欲は、それぞれ異なることです。

成約率を高めるためには、より強い購買意欲を持つ顧客を選別しなければいけません。

選別の際は6つのポイントを注視することで、優良顧客かどうかを判断しやすくなります。

  • Webサイトに複数回アクセスしている
  • アンケート結果から製品・サービスに対し強い関心が見られる
  • 資料請求者が決裁権を持つ部署に所属している
  • メールマガジンの開封率が高い
  • 過去に実施したイベントやセミナーへの参加率が高い

優良顧客を選別する際は、MAツール(※1)の使用も効果的です。

収集したデータを分析し、購買意欲の高い優良顧客が選別ができたら、商談の段階に入ります。

※1:MAツール
「マーケティングオートメーションツール」の略。
マーケティングに用いるデータ収集・分析・顧客育成などを自動化するツールのこと。

⑤商談・契約する

「商談・契約」は、製品やサービスを購入してもらう最終段階となります。

しかし、商談や契約の目的は、売上を上げることだけではありません。

以下の3点に注力し、「顧客との長期的なパートナーシップを構築すること」も目的の1つです。

  • 顧客の具体的なニーズや課題を丁寧に聞き取る。
  • 自社の製品・サービスでどのように解決できるかを説明する。
  • アフターサポートの内容など、契約後も提供できる価値を示す。

BtoBにおける顧客は、長期的な売上をもたらす重要な存在です。

商談を通じて製品以外に提供できる価値を示すことで、顧客からも信頼されやすくなります。

商談・契約は一過性のイベントではなく、長期的なパートナーシップ構築を目的に進めていきましょう。

⑥リピーターになってもらう

無事に契約を取り付けた後も、顧客がリピーターとなるようにフォローを継続することが重要です。

企業にとって、リピーターの存在は収益アップに欠かせない存在と言えます。

なぜなら、マーケティングの世界では「売上の8割は既存顧客の2割が生み出している」と言われているためです。

リピーターが自社にもたらすメリットは、具体的に3つです。

  • 継続的に安定した収益が見込める。
  • 新サービスの販売など、追加の商談チャンスが増える。
  • 口コミによる新規顧客の紹介が期待できる。

リピーターは収益だけでなく、新規開拓の面でも大きな効果をもたらします。

そのため、一度契約した顧客にリピーターとなってもらうための施策が必要不可欠です。

・顧客向けコミュニティの運営
・優待キャンペーンの開催
・満足度調査のアンケートを実施 など

契約後のフォローを継続し、リピーターを獲得・維持することが「BtoBマーケティング」の最終目標となります。

BtoBマーケティングの成功企業が実施した3つの共通点

BtoBマーケティングの成功企業が実施した3つの共通点

BtoBマーケティングを成功させた企業には、3つの共通点があります。

  1. 経営層の理解と積極的な参加があった
  2. マーケティング専任の人員を配置していた
  3. 分析したデータを元に改善を継続した

それぞれ解説していきます。

経営層の理解と積極的な参加があった

1つ目は、経営層の理解と積極的な参加があったことです。

多くの場合、マーケティング部門単独で戦略を進めるには、リソースが不足しがちです。

そのため、施策の決定権を持つ経営陣が積極的に参加することで、効率よく施策を進められます。

経営陣には、次の3つの支援を依頼するのが望ましいでしょう。

・経営方針とマーケティング戦略の整合性を図ってもらう
・マーケティング予算を適切に配分してもらう
・バックアップ体制を構築してもらう

マーケティングは経営資源の適切な分配がなければ成り立ちません。

経営層の積極的な参加を呼びかけ、戦略への支援を提案しましょう。

マーケティング専任の人員を配置していた

2つ目はマーケティング専任の人員を配置していたことです。

マーケティングは高い専門性が求められる業務であり、戦略立案や施策実行といった、複数の項目を並行して進める必要があります。

したがって、担当者が本業と兼任している状態では、効率よくマーケティングを推進させることは困難と言えるでしょう。

マーケティングの滞りは業績にも悪影響を及ぼし、最悪の場合、プロジェクト自体が頓挫するリスクも出てきます。

リスクを回避し、マーケティングを効率よく推進するためにも、最低1名はマーケティング業務に集中できる人員を確保しましょう。

データに基づいた改善を継続した

3つ目は、立案後の結果を分析し、内容の改善を継続したことです。

実際のマーケティングの場面では、計画当初に想定していた結果が出ない場合も多くあります。

しかし、マーケティングにはPDCAサイクルを継続的に回し、戦略の質を高めていく姿勢が欠かせません。

マーケティング精度向上のためにも、常にデータに基づいた客観的な改善を継続しましょう。

まとめ

本記事のまとめ

本記事のまとめです。

  • BtoBマーケティングとは「企業対企業」におけるビジネス戦略を指す。
  • BtoBとBtoCでは顧客や求めるニーズが異なるため、BtoB独自の戦略が必要となる。
  • 戦略を立てる際は「目的」「誰に売るか」「提供する価値」「価値の届け方」を基本に考える。
  • 経営層の協力を取り付け、施策の改善を続けることが、BtoBマーケティング成功の鍵となる。

BtoBマーケティングは理論だけでなく、実践を重ねることが何より大切です。

しかし、実際の現場でマーケティング戦略を実践するには、企業全体を巻き込む必要があるため、難しい側面もあります。

まずは、身近な企業を題材に「抱えている課題」や「解決策」を考えるケーススタディから始めてみてください。

ケーススタディを実施することで、より深く、BtoBマーケティングの理解が深まるでしょう。

あなたがBtoBマーケターとして企業に貢献できるよう、応援しています。